邦画「シン・ゴジラ」の感想 (ネタバレあり)2016年08月17日 17時36分49秒

私個人の感想をとりとめなく書いていきます。
ネタバレしてますので、まだこの映画をご覧になられていない方はこの先は読まれずに、できるだけ予備知識なしで映画館に鑑賞に行かれますことをお勧め致します。

書いてることが矛盾してたり自分へのブーメランになってたりかもですが、そこは何卒ご容赦を。


ヘンにネタバレや人の評価でバイアスをかけられる前に、どのようであれまずは自身の目で見届けたいと公開初日の仕事帰りに初鑑賞。
開幕すぐに話が動き出し、あっという間の二時間でした。



・矢口さん周りや巨災対、自衛隊、はたらく車
 さらにまとまりがつかなくなるので、これらあたりに関連しては割愛。

・アクアラインの崩落事故、あの車の当事者のあわて方が自分でもそうなるだろなとけっこうリアルに感じたあたりで早くも話に引き込まれてました。

・大河内内閣ならびに政府関係者、会議等
 われわれ観客は初鑑賞であっても「巨大不明生物(ゴジラ)がいる」ということは認識しているので、政府の初期対応にダメ出しをしがちですが、面子が誰であれ「想定外」な事案なら概ねああなるのではないかと想像ができます。
 実際はもっとグダグダであんな程度じゃすまないであろう「想定外なゆえの初期対応の遅れ」「会議に次ぐ会議に時間をとられて対応が遅れている様子」がテンポよくスピーディーに描写されていて面白かったです。

 大河内内閣は超優秀ではないかもだけど、どの閣僚も資質のある人たちばかりで最善を尽くしているかと。
 各大臣のモデルはいたかもだけど、そのまま特定の政党がモデルというわけでもなかったように思います。そのあたりはどうでもいい要素というか、どの政党の政府でも対応の大枠はおそらく変わらないのではというか。
 未曾有の事態に足を引っ張り合う与党野党なんて「ゴジラ映画」においてわざわざ尺を割いてもらってまで観たいシーンじゃない。 「紙爆弾」云々のセリフで野党の存在は想像できましたし、その描写だけで納得して先に進めるテンポが心地よい。


・「日本はまだまだやれる」
 なんとかしようと皆で協力して自主的に努力を重ねて最善を尽くして事にあたる。
 私はすごいグッときたのですが、批判を受けてる描写でもあったりで...
 受け取り方が人それぞれ様々でむずかしいです。
 

・丸子橋が降ってくるシーンのド迫力!
 パシフィック・リムで海岸にて霧の中からジプシー・デンジャーが現れて膝から崩れ落ちるシーンと同じくらいに毎回目を奪われる


・ゴジラの熱線放射~火の海の場面
 作中において最も幻想的で色彩鮮やかで美しく、ゆえに悲壮感、絶望感が半端ない。
 地下に逃げ込んだ住民もまず助からなかったと思える描写で、とんでもない数の犠牲者が出たであろうことは想像に難くなくて...。
 茫然と横なぎビームを見てて、その角度からふと思い至った途端に画面が切り替わって映る閣僚避難用ヘリ、ビーム放射音が甲高くなっていって、え、やばい、あかんそれあかんてあかんって「ドカーン」......連さん...柄本さん...うっわどないすんのこれからと唖然


・カヨコさんはキーパーソン
 牧元教授の情報、構造解析図の提供、米国大統領への働きかけによるカウント24時間停止への決め手となる貢献etc.
 「40代での大統領当選」が嘘くさい・ありえるかい!と受け取ったなら興ざめないし苦笑せざるおえないでしょうが、「40代での女性大統領」の可能性が絵空事ではないという人物背景を受け入れて観るなら、及ぼせる影響力、己の夢の可能性を自ら捨てる選択への逡巡と決断もずっしりと重みを増して受け取れます。石原さとみさんが役者不足だとは私は全く感じませんでした。


・熱核兵器使用の国連決議
 「クソ!遠いアジアの島国のことだと思って、無茶苦茶言いやがる!」
 「たとえここがニューヨークであっても、彼らは同じ決断をするそうだ」
 ここのセリフは巧いと思った。
 核を使用されるにあたる側の正直な心情も遠慮なく示し、すかさず使用を決めるにあたる側へのフォローもしてみせている。と同時に、当然それが自分とこでも同じ判断するよね?当然同じだよね?と問うている。


・この国は愛されているわね、空軍・海兵隊から志願者続出


・ヤシオリ作戦はオークション終了待ちの心境みたいな?
 血液凝固剤注入シーンの注入率の読み上げを聞きながら黙々と待つハラハラ感。あの十分過ぎる心臓への悪さ。
 ここでしょうもない茶々入れやがったら承知せんぞ!?って感じになってる場面で、おバカなヒロインやおバカキャラはそもそもおらず、主要キャラが無理矢理にとってつけたようなミスもせず、どこぞの国や反勢力組織が邪魔しにきたりもせず、注入を終えてさあはたして巨災対の計算どおり効果を発揮するのか?ゴジラ凍結に成功するのか!??て点それだけに集中してハラハラできることの爽快感!
 オークション終了間際の落札額を釣り上げるための高値更新≒サスペンス度を増量するためだけの作劇上の定番展開はこの作品には不要。なくて嬉しい。



作品全体を通して、

 ・ひとこと、一場面だけでもあれば理解・納得・脳内補足ができる描写を各々きちんと押さえて入れてくれているので、不要な引っ掛かりを残さずに先に進める

・作劇上必要な場合以外においては、ゴジラのエネルギー予想しかり、スパコン解析しかり、ほとんどの要素で引っ張らずに即座にどうなったかが提示されるのでストレスフリーでわかりやすかった

・都合のいい展開やツッコミどころが多々あるのなんて、庵野総監督をはじめ制作陣はそんなのは当然わかってて検討を済ませたうえでやってはると思える。



とにかく面白かった!

こういう作り有りなんや!と(歓喜)

 自分が好きな作品であってもこれまで感じていたモヤモヤの正体が解明、無意識にセオリーだからと思い込んでいた、恋愛要素、家族愛、その他の作劇上の黄金スタイル、タレントやアイドルの起用、主題歌コラボ等々、これらを無理に盛り込まずとも面白さ勝負で客を呼べる作品が成立することを、特撮怪獣映画においてよくぞ示してくれました。

 もし矢口とカヨコが恋人設定であったとしたら、観客動員数は下手すると実際の半分以下というのがありえたかもしれないと思う。或いは逆により一般受けして実際以上に大ヒットしていたかもだけど...おそらくそれはないと思う。

 あくまでも作劇の一例であって、シン・ゴジラのスタイルがスタンダードスタイルと化するということはまずないと思います。ですが間違いなく邦画の、創作の何かを確実に変えた作品だと。



・続編があるとするなら 
ゴジラが動き出した途端カウント再開 → 熱核兵器使用か!?の流れをどう処理するのか?

・各国ごとのリメイク版シン・ゴジラが観てみたい。
自国を舞台に巨大不明生物が出現した際に政府の対応は?危機管理は?自国首都への熱核攻撃実行の有無は?

洋画:「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」2008年01月19日 19時41分57秒

ネタバレなしです。

ロンドンに昔から伝わる都市伝説ばなしで舞台化されてる話の映画化なのだそうで、
話の結末は知らずに観に行ってきましたが、ああなっちゃうんですか。
・・・というかネタバレなしだとコメントしづらいので、ひと月ふた月ばかし過ぎた頃合いに改めて。

スプラッタのあかん人はキツイでしょうけど、それでもパンズ・ラビリンスやAVP2よりは遙かにソフト、
十分面白かったですよ。

洋画:「AVP2 エイリアンズvsプレデター」2008年01月05日 19時16分40秒

元旦に観てきました。1日で¥1000で観れることに気づかずに観に行ったので、新年早々得した気分でラッキーでした。

さて、肝心の内容ですが・・・観る姿勢によってというか、この”AVP”に何を求めて観るのかで評価は180度変わる出来映えです。良くも悪くもまさしくB級映画かと。

一作品として、ストーリーの面白さ、整合性、完成度等々を求めて観るのであれば、正直お勧めできません。

エイリアンとプレデターの競演と各々の雄姿を堪能するお祭り企画モノとして観るのなら、たいへんファン満足の出来映えではないかと思います。両者が暴れるうえでむしろ足枷となりかねないストーリーや整合性なんぞを邪魔にならない程度の薄っぺらさに敢えて抑えてあるという見方もできます。 今回のエイリアンは獲物が子どもであろうが妊婦であろうが情け容赦ありません。そういう点の描写についてはどうやら意図して徹底してあるっぽいです。 観られた方々の多くが各々のレビューで触れてはることですが、生理的嫌悪感をもよおすもの等に弱い方(特に女性)、グロい映像の苦手な方にはお勧めできません。と知りつつ観るのであれば、それなりのお覚悟を。忠告はしたからね!(マジで)


私個人は前作のほうが面白かったかなと思いました。プレデター、もちっと圧倒的に強くしても良かったんでないの? プレデリアン、もっとキャラを立たせてくれないとせっかくの美味しくなりうる素材なのにもったいない等々。

邦画:森田版「椿三十郎」2007年12月02日 20時45分57秒

ベオウルフを観た後に時間があったのでこちらも続けて観てきました。

脚本はオリジナル版の脚本ほぼそのままなのだそうでやはり面白かったです。
織田裕二の三十郎も、当然元祖三船敏郎の三十郎とは違ったものの、意外に悪くはなかったです。
お勧め。

洋画:「ベオウルフ/呪われし勇者」2007年12月02日 20時17分31秒

昨日観てきました。
原作の話の展開的にこの副題はなんで?と思っていたのですが、
実際に鑑賞してみて理解、結構思い切ったアレンジがなされていました。
この叙事詩を題材に今までに何度か映像化されたものは、前半のグレンデル&母親のエピソードのみに
絞られてるものが多かった(ばかり?)みたいですが、このゼメキス版では後半の火竜のエピソードまで取り込んであります。
が、この大胆なアレンジによりベオウルフという人物の描かれ方がまるで違ってきているので、
原作の大筋等をご存じの方々の中ではかなり賛否両論なのではないかと思われます。
私自身はこれはこれでありなんじゃないのと思う一方、いつか原作に忠実に沿った決定版の映画化を期待しています。

洋画:「パンズ・ラビリンス」2007年10月19日 06時00分53秒

14日(日)に、今月末で店じまいされるおもちゃののりぼんさんでのレンスト大会に出た後、三宮で待ち人と会うまでに時間があったので、まだ観ていなかった「エヴァンゲリヲン序章」を一時間待ちで観ようかとシネリーブル神戸へ。

映画館に着くと「パンズ・ラビリンス」が10分後に上映だったので、気が変わってこちらを観ることに。

良かったです。淡々と過ぎていく感じなのに気が付くとあっという間の二時間でした。ポスターに書かれてた数々のコメントの高評価にも納得。

”残酷なファンタジー”と表されている言葉からパッとイメージする悲惨な「残酷」さとは違っていたのですが、どういう言葉で説明するかとなると、描かれている状況はこれもたしかに悲惨であり「残酷」という表現になるかなという・・・何を言ってるのかわからんかとは思いますが観てもらえば判って頂けることと思います。

ショッキングな映像もあるので血とか裂傷に弱い方にはキツイかもしれないのですが、”残酷な”とのあおり文句で二の足を踏まれている方、どうぞ一歩踏み出してご覧になってみてください。お薦め。

ちなみにパン(牧神。モンコレにもいます)が出てくるまで”パンズ”の意味に気が付いてませんでした(苦笑)

邦画:「獣拳戦隊ゲキレンジャー/仮面ライダー電王」※ネタバレなし2007年08月12日 12時09分34秒

三日連続で映画を観てきた翌日6日(月)の朝にGITさんから、
「今年の”電ゲキ”映画版はお勧めですよー」
とメールをいただき、思い立って夕方に観てきました。さすがに4日連続で今回は打ち止め(笑)

夏休み中なので混んでるのを覚悟してたら、なんと客は7人だけ。喜んだのもつかの間、これだけ席が空いてるのによりによって、唯一子連れで来てたお子ちゃまが通路を挟んだ隣の席で着席と同時にしゃべるしゃべる・・・予告編が始まっても口を閉じる気配が感じられないので、指定席制なので本編が始まったら空いてる後方の列の席に換わろうかと思っていたら、本編が始まるや静かに観てくれてたので安堵、集中して観ることができました。

本編の感想は、上映が終了してから気が向いた時にアップの予定?
そうそう、全編終了して退出する際に例のお子ちゃまがお母さんに、「モモタロスのなつやすみが一番面白かった!」ととても満足そうに言ってたのには結構ウケました(笑)

洋画「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」2007年08月12日 11時53分59秒

先週5日(日)にこたつねこさんと一緒に観に行ってきました。
私は原作を「アズカバンの囚人」までしか読んでなくて、聞くところによればこの5作目も原作のエピソードをそのまま全部というわけにはいかず、かなりそぎ落として再構成されているそうなのですが、こたつねこさん曰く、「かなりがんばってまとめてあげてある」とのことでした。
本数を重ねるごとにどんどん話が重くなっていくのは致し方ないとしても続きが気になるのはさすがだなと思います。面白かったです。

買ってきて一頁も開かないまま廉価版が出てしまった前作「炎のゴブレット」の原作をいい加減読もうと思います(苦笑)

洋画「トランスフォーマー」2007年08月04日 21時57分36秒

昨日ダイハード4.0を観た際に前日予約して観てきました。
当日窓口で並ばずに、間に合うかイライラすることなく席に着けるのは楽でいいですね♪

で「トランスフォーマー」。
機械生命体たちの描き込みが半端じゃないせいでシルエットが把握しづらくて、
アクションシーンなどが何やってんのかがかなり見取りづらいのが難点ではありましたが、
迫力はさすがで、中だるみすることなく最後まで観れました。
デザインはかなりアレンジされているものの話の基本設定は玩具&アニメを概ね踏襲しているので
それが良いのか悪いのか、しっかり「トランスフォーマー」でした。


先ほど急遽決まって、明日はハリーポッター観に行ってきます。

洋画「ダイハード4.0」2007年08月03日 23時06分34秒

観てきました。
前作までと比べ話に深みはなくなってるように思うものの、始まって5分たったくらいから最後までノンストップで一気に魅せるのはさすがでした。
面白かったです。